以上述べた如く、エタと非人と普通人とは、それぞれ関係のあるもので、本支分流互いに網の目をすいた様に組み合っていて、とても簡単な系図ではあらわす事の出来ない程のものである。かくてこの網の目をたどって姻戚関係を求めたならば、後世の所謂エタの人達も、所謂日本民族のすべてのものと何処かに因縁を持っている訳で、彼らの区別が民族的原因によるものではない事が明らかになるのである。ただ彼らの執った皮細工並びに屠殺の職業が、祖先の時代に於いてはあえて賤しいものではなかったとは云え、不幸にして中世以来大いに世人から嫌忌せられる事になったが為に、自ずからその従業者が賤まれ、したがって人から嫌がられる職業のものが多くこれに流れ込み、さらに人から嫌がられる多くの職業を賦課せられ、遂に後世見る様な、甚だしい圧迫を被るの気の毒なる境遇にも立ち至ったのである。 今や穢多非人の称廃せられて五十年に近く、職業の神聖はまた既に一般世人の認識するところとなっている。アクサダイレクト‐自動車保険見積もり
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