誰かがあいていた神戸の上へ十円載せると、呶鳴っていた男は俄かづくりのルーレットの針を廻す。針は京都で停る。紙の上の十円札は棒でかき寄せられ、京都へ張っていた男へ無造作に掴んだ五枚の十円札が渡される。 「――さアないか。インチキなしだ。大阪があいた。大阪があいた」 誰も大阪へ張る者がない。ふと張ってみようという気になった。ズボンのポケットから掴み出して大阪の上へ一枚載せた。針が動いた、東京だ。 「さアないかないか」 もう一度早い目に大阪へ張った。が、横浜だ。 「――さアないかないか」 残っていた五円札を京都の上に載せようとすると、 「五円はだめだ。十円ないのか。十円で五十円だ」と断られた。 しかしポケットにはその五円札一枚しかなかったのだ。すごすご立去って、阿倍野橋の大鉄百貨店の横で、背負っていた毛布をおろして手に持ち、拡げて立っていると、黙っていても人が寄って来ていくらだときく。百円だというと、買って行った。隣で台湾飴を売っていた男が、あの毛布なら五百円でも売れる、百円で売る奴があるかというのを背中で聴きながら、ホテルの向い側へ引き返し、大阪一点張りに張ってみたが、半時間もたたぬうちに百円が飛んでしまった。高級デリヘル 渋谷|渋谷発の高級デリヘルASK 相手の無い喧嘩はできない
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